概要
このページはvpnとddnsを使用してリモートアクセス環境を構築の「3.SkyLinkDDNSを設定」です。
ローカルネットワークへのDDNS設定を行います。
SkyLinkDDNSとは
ELECOM SkyLinkDDNSのWEBサイトはこちら
DDNS(ダイナミック・ディー・エヌ・エス)についてどのような利用方法があるのかということについて簡単に説明します。ネットワークのIPアドレスとドメインについての基本的な内容となります。
[1]動的IPと静的IP
通常、一般家庭でインターネットを利用している場合、オプションサービス等で固定IPを利用しない限り、動的IPという接続毎に変化するアドレスが割り当てられます。そのアドレスが自宅のNAT(ルーター)のWAN側に割り当てられ、LAN側ではローカルネットワークが構成されます。そのため、自宅等でサーバーを運用する場合に外部ネットワークから自宅に接続したい時、接続先が分からないという問題に直面します。もちろんオプションサービスの固定IPを取得すれば、容易に接続可能ですがそれなりの費用が掛かります。
[2]ドメインとDNSサーバー
そもそもIPアドレスは日常生活で目にするのはURLやメールアドレスです。URLやメールアドレスにはドメイン(このサイトであれば"tossuplab.sakura.ne.jp")が必ず付いており、この部分がIPアドレスを表しています。このドメインとIPアドレスを紐づける役割(名前解決)をしているのがDNSサーバーで、プロパイダやgoogle等が所有しているものを利用することが多いと思います。これらのサーバー情報はドメイン登録機関から提供されます。
[3]DDNSサービスとは
通常、IPアドレスの紐づけは所有者が登録機関に申請することで行われます。動的に変化するIPアドレスを使用してサーバーを運用する場合にIPアドレスが変化する度に申請を行うというのは不可能です。そこで動的IPを静的IPのように使用するためのDDNSというサービスが登場します。SkyLinkDDNSはパソコン周辺機器等で有名なELECOMが運営するサービスで、対応するルーターに付属しており、ユーザーであれば無料で利用出来ます。このサービスを利用した場合、動的IPを取得する度に"***.clear-net.jp"というドメインと紐づけられます。
SkyLinkDDNSの利用方法(VPN接続の場合)
ELECOMサイトにてユーザー登録
こちらのサイトより、製品のシリアルナンバーを入力して、ユーザー登録を行います。登録に必要な情報は、下記5点です。
●メールアドレス
登録確認メールが送られてくる。
ニックネーム:
わかりやすいので良いが別のユーザーと被るとNGらしい。
●ユーザーID:
別のユーザーと被るとNG。ルーターへの情報登録とELECOMサイトでの登録情報確認・変更時のログインに必要。
●パスワード:
ルーターへの情報登録とELECOMサイトでの登録情報確認・変更時のログインに必要。
●ホスト名:
別のユーザーと被るとNG。ドメイン名は"[ホスト名].clear-net.jp"となる。
ルーターに情報を登録して使用開始
登録情報のルーターへの適用方法は、ルーター毎に違うので取扱説明書を確認して頂くのが良いと思いますが、基本的には下記の流れとなります。
[1]ルーター設定画面を開く
ELECOMであれば初期設定の場合、LAN側からhttp://192.168.2.1でアクセス出来ます。メーカー毎に初期設定のLAN側サブネット設定はまちまちですがhttp://192.168.1.1やhttp://192.168.11.1で初期設定画面にアクセス出来る場合が多いです。
[2]DDNS設定画面を開いて登録
基本的に[WAN&LAN設定]-[DDNS]で開きます。設定項目は、
・DDNSの有効or無効選択
・サービスプロパイダ(SkyLinkDDNS)
・ユーザーID
・パスワード
の4点となります。
[3]VPN用のポートフォワーディング設定
VPNを通す場合はルーターからVPNサーバーへのポートフォワーディング設定が必要となります。設定は、
[ファイヤウォール設定]-[ポートフォワーディング]
にて行います。
以上でSkyLinkDDNS設定は終了です。
利用時の注意点
サイトの情報によると、長期間利用が無かった場合は、登録情報を消去されるようです。この利用しない場合というのは、ルーターへの情報登録が無かった場合なのか、通信トラフィックが無かった場合なのか(これについては通常は通信の監視まではしないと思うので分からない?)は不明ですが、いざという時に接続出来ないかもしれないので注意が必要です。