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SanDiskの超小型USBメモリの速度計測

めちゃくちゃ小さいUSBメモリを買った

ラズパイのストレージとして利用するためにUSBフラッシュメモリを買いました。
常時挿していても邪魔にならないように超小型品を選んでいます。

購入品の概要

サンディスク ウルトラ フィット USB 3.2 フラッシュドライブという製品の64GBと128GBを購入しました。
この製品、16GB、32GB、64GB、128GB、256GB、512GBと6種類の容量展開です。
16GB~64GBは読み出し速度130MB/sですが、128GB~512GBの読み出し速度は400MB/sとのこと。
詳細は製品のデータシートに記載されています。
Amazonで購入しましたが、2つ合わせて3400円でした。

【 サンディスク 正規品 】メーカー5年保証 USBメモリ 64GB USB 3.2 超小型 SanDisk Ultra Fit SDCZ430-064G-J46 新パッケージ

【 サンディスク 正規品 】メーカー5年保証 USBメモリ 128GB USB 3.2 超小型 SanDisk Ultra Fit SDCZ430-128G-J46 新パッケージ

製品の特長

USBメモリとして特徴的なスペックを以下にまとめました。

  • 超小型で安価
    一番の特徴は超小型品であることです。また、有名メーカー製品の中では安価なことが特徴と言えます。
  • USB3.2Gen1対応
    メーカーによって表現がまちまちなのでややこしいですが、USB3.xGen1規格は最大速度5Gbpsです。
  • 差し込み口が樹脂
    多くのUSBメモリの差し込み口は金属ですが、この製品は樹脂で出来ています。
    コストダウンの結果だと思いますが、耐久性は少々心配です。

速度測定環境の説明

128GB製品に関しては、本当に400MB/s出るのか?という観点で測定します。
400GBという速度はSATA-SSDに近いので、比較用に手持ちのSATA-SSDも測定します。
64GB製品も128GBとの比較用に測定します。

測定環境

比較的新しいHPのノートPCにて測定します。
PCのスペックシートによるとUSBポートはType-C形状とType-A形状の2種類あり、Type-C側は10Gbpsをサポートしています。
Type-Aは5Gbpsしかサポートしていないので、基本的な測定はType-Cポート(TypeA→C変換コネクタ使用)を使用し、Type-Aポートは比較用とします。

使用するTypeA→C変換コネクタはこちら
※USB3.0は名称変更前のUSB3.1なので特に問題ない

測定環境のボトルネック

5Gbpsのポートであれば単純計算で625MB/sの速度が出せます。ただ、実際にはデータパケット間のラグもあるので128GB品が謳う400MB/sという速度は5Gbps対応ポートの限界に近いです。
各機器のスペックを比較した限り、5Gbpsポートと10Gbpsポートの測定結果には差が出ないように思えます。

CrystalDiskMarkにて測定

測定結果の概要

先に測定結果の概要から説明します。まず、128GB品ですが約389MB/sの速度でした。そのため、データシート通りの速度が出ていると言えます。
次に64GB品ですが、こちらは約168MB/sでした。こちらの製品の公称スペックは130MB/sなので、スペック以上の性能です。
予想外だったのは128GB品よりも64GB品の方がランダムアクセスの性能が良いことです(しかも結構差がある)。
基本的に容量が大きいフラッシュメモリの方が速度の面でも高性能だと思っていたのでこの結果は意外でした。
以降で詳細データを説明します。

キオクシアSSDの測定結果

比較および測定環境確認用のSATA-SSDです。スペック上は読み込み555MB/s、書込み540MB/sですが、おそらく測定環境がボトルネックになって若干低い値となっています。
このフラッシュメモリの測定結果がこの結果以下の場合、測定環境はボトルネックではないと言えます。

図1.キオクシアSSDの測定結果(比較用)

128GB品の測定結果

書込みデータサイズ1GBで測定した結果です。セクター読み込み388.97MB/sなのでスペックは嘘ではないようです。
ただし、ランダム書込みが遅すぎです。データサイズを小さくして、再度測定します。

図2.SanDisk SDCZ430-128G-J46(128GB品、1GiB測定結果)

書込みデータサイズ16MBで再実行しました。ランダム書込みは約2MB/sでした。
やはりSSDと比較するとランダムアクセスが読み込み、書込み共にかなり遅いです。

図3.SanDisk SDCZ430-128G-J46(128GB品、16MiB測定結果)

最後にPCのポートを5GbpsのType-Aポートに切り替えて測定しました。
データサイズは16MBでの測定です。なぜかわかりませんが、速度が大幅に低下しました。

図4.SanDisk SDCZ430-128G-J46(128GB品、16MiB測定結果、5Gbpsポート)

64GB品の測定結果

書込みデータサイズ1GBで測定した結果です。セクター読み込み168.16MB/sでスペック以上の性能です。
また、128GB品はランダム書込みがかなり低速になりましたが、この製品は0.89MB/sの速度を保っています。

図5.SanDisk SDCZ430-64G-J46(64GB品、1GiB測定結果)

書込みデータサイズ16MBで再実行しました。やはりランダム書込みの速度が128GB品よりも早い。

図6.SanDisk SDCZ430-64G-J46(64GB品、16MiB測定結果)

最後にPCのポートを5GbpsのType-Aポートに切り替えて測定しました。
データサイズは16MBでの測定です。セクターの読み込み速度は低下しましたが、ランダム書込みの性能がアップしています。

図7.SanDisk SDCZ430-64G-J46(64GB品、16MiB測定結果、5GBpsポート)

考察

ブートディスク用途なら16GB~64GB製品を選ぶのが良さそう

ランダムアクセス性能は128GB品よりも64GB品の方が高かった。このことからランダムアクセスが頻繁に発生するようなブートディスク用等として使用する場合は低用量品の方が良さそうです。

5Gbpsポートでは本来の性能が出なかった

理由は分かりませんが、5Gbpsポートでは読み込み40MB/s程度のスピードしか出ませんでした。理論上のポートの限界速度はもっと上だと思うのですが謎です。

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